坂本設計技術開発研究所では、切削した発泡モデルの表面処理や塗装も承ります。
塗装は、簡易的な塗装から、発泡スチロールには見えないような、なめらかで光沢のある仕上がりにすることも可能です。
ご予算や用途に合わせて、ご希望の仕上がりをご相談ください。

[1]加工

①切削加工

削りっぱ

「削りっぱ」とはNC機械加工で削りっぱなしのことを言います。(株式会社坂本設計技術開発研究所の現場用語です)

回転刃物が切削する際に、発泡スチロールの特性上どうしても毛羽立ってしまいます。

ペーパー仕上げ

削りっぱ状態の表面にやすり掛けをして、毛羽立ちを取り除きます。

削りっぱ状態の物とは手触りが格段に変わりますが、やはり発泡スチロールの特性上、ツルツルの手触りにはならず、細微な毛羽立ちでサラサラとした手触りとなります。

塗装を施す場合はこの工程が欠かせません。

②カッティング加工

【切りっぱ】

「切りっぱ」とはカッティング機械加工で切りっぱなしのことを言います。(株式会社坂本設計技術開発研究所の現場用語です)

熱線で発泡スチロールを溶かすことでカットしているため、表面がテカっており熱線跡が残っています。表面はテカテカですがツルツルの手触りにはなりません。

ペーパー仕上げ

切りっぱ状態の表面にやすり掛けをして、熱線跡を取り除きます。

切りっぱ状態のモノは、加工の際に生じる抵抗により熱線のタワミや微振動による跡が泡スチロールに残ります。

熱線跡を除去する場合はこの工程が欠かせません。

[2]下地塗

油性塗料の場合:

下地塗により、油性塗料で発泡スチロールが溶けることを防ぎます。下地塗工程は必須です。

水性塗料の場合:

基本的には直接塗ることは可能ですが、塗料に含まれている成分によっては発泡スチロールが溶けることがあります。また、下地塗無しで塗料を塗った場合は、ペーパー仕上げの細微な毛羽立ちが塗料によって固まりガタガタ感が残ります。それを無くすために下地塗とやすり掛けを行います。が、下地塗後の表面仕上げレベルはザラザラです。

下地塗:無 【ペーパー仕上げ】

  • ペーパー仕上げの細微な毛羽立ちがあり、サラサラとした手触りです。

   

下地塗:有 【ベーシック】

  • ベーシック下地材の塗布により毛羽立ちが抑えられます。
  • ペーパー仕上げ状態のモノよりも、写真にある星などの凹凸形状がはっきりとします。

      

下地塗:有 【パワーテック】

  • パワーテック下地材の塗布により毛羽立ちが抑えられます。
  • ペーパー仕上げ状態のモノよりも、写真にある星などの凹凸形状がはっきりとします。
  • ベーシック下地材の塗布のモノよりも下地に厚みがあり、表面にテカりが出ます。

   

[3]パテ

発泡スチロールは樹脂ビーズを膨らませてつくる素材であるため、発泡スチロール特有の現象として加工時の刃物によってできる「ムシレ」が発生します。この凹みを無くすためにパテ埋めと研磨を行います。凹みが無くなるので表面はスベスベになります。

表面の精度(凹凸)を求めない場合は、パテ工程を省き塗装工程に進みます。

   

[4]研磨

製品の表面の凸凹を均等にならして滑らかな面に仕上げます。製作するモデルの表面に滑らかさを求められる場合は必要な工程です。

   

[5]塗装・クリア処理

試作モデルなどの簡易的な塗装(刷毛塗)から、塗装の仕上がりを要求される製品まで様々ですのでご相談ください。

発泡スチロールの凹凸面に施した簡易的な塗装

[1]切削加工(ペーパー仕上げ)

[2]下地塗(ベーシック)

[5]塗装(簡易塗装)

☆完成☆

   

発泡スチロールには見えないなめらかで光沢のある塗装

[1]切削加工(ペーパー仕上げ)

[2]下地塗(樹脂)

[3]パテ

[4]研磨

[5]塗装(簡易塗装)+(模様)+(クリア処理)

☆完成☆

   

[5]特殊表面加工

【フロッキー加工】

発泡スチロールの表面に細かい起毛を施した表面処理